2013年06月15日

『オブリビオン』(完全ネタバレ)

トムクル苦手ということもあって、この映画は見に行くか迷っていたんだが、ついったのフォロワーさんたちの口コミがよかったので見てきた。

うん、どこかで見たような設定満載だったけど、つなぎ方にそつがなくてシンプルだけどいい話に仕上がっていたと思う。近未来的なガジェットもよくできてて楽しめたし、終盤もへんに情緒に訴えるような力みや余分なセリフをいれず、淡々と描いていたのがよかった。最近のSF系アクション映画がとにかく暑苦しいので、珍しい系統かも。

それでちょっと紹介しようと思ったらすごい長文になってしまった(;・∀・)

ネタバレ全開ですので、「見たけどわかんなかった」「たぶん見ることはないだろうが話は聞いてやるよ」という方のみ続きをお読みくだされ。

長文読みたくないけどどんな感じの映画か知りたい、という向きは、Snow Patrol の"Chasing Cars" お聴きください。ぴったりの曲だと思うの。

あらすじ

舞台は2077年の地球。長年にわたるエイリアン”スカヴ”との戦争は人類の勝利に終わったが、地表は放射能に汚染され、人類はテットと呼ばれる巨大な宇宙ステーションに避難していた。もはや生存に適さなくなった地球を捨ててタイタンへ移住すべく、移住船の核エンジンに必要な海水を吸い上げるための巨大なプラントを残して。

ジャック・ハーパーとパートナーのヴィクトリア(ヴィカ)は、地球に残る最後の人類となって、スカヴの残党からプラントを守るドローンたちのメンテナンスを続けていた。二人は機密保持のために記憶を消されていた。なぜ自分たちがそこに送り込まれたのか、それまでどんな人生を送ってきたのかも知らない。だがジャックは昔の記憶の断片を夢で見ることがあった。それは戦争前の世界で、彼はヴィクトリアではない美しい女性と一緒だった。

そんなある日、摩天楼のタワーをアンテナにして謎のビーコンが宇宙に放たれる。スカヴが援軍を呼び寄せたものと信じたジャックはビーコンが示した座標に向かうが、そこに墜落したのは人類の宇宙船だった。そして睡眠ポッドの1つには、夢で見た女性が眠っていた。なぜかポッドを攻撃するドローンたちを退けて、ジャックはその女性のポッドをタワーに持ち帰る…


本当にあったことはこうだ。

ジャックとヴィカはタイタン探査の任をもつオデッセイ号の乗員で、探査に向かう途中で謎の構造体「テット」に遭遇、捕獲された。睡眠ポッドでスリープ状態だった他の乗員は、ジャックの機転でメインモジュールから切り離され、60年のあいだ宇宙空間を漂ったのち抵抗軍の帰還ビーコンで地表に呼び戻される。

テットは捕獲した二人をもとに大量のクローンを製造し、人類抹殺のために送り込む。月を破壊して大規模な自然災害を起こし、人類を制圧したのちは、クローン二人を1チームとして各地のタワーに常駐させ、ドローンのメンテナンスと生存者の掃討に当たらせていたのだった。

ジャックに記憶がないのは抹消されたのではな<、もともと起動してから5年しかたっていないためだった。だが、ジャック49号はオリジナルのジャックの記憶を夢に見る。彼はまた、ボブと名づけた首振り人形をダッシュボードに載せ、レコードや本といった、廃墟でみつけた過去の遺物を秘密の隠れ家に持ち帰る。感情も魂もないはずのクローンに人間的な情動が芽生えたのだ。


とはいえ、ジャックは自分が何者かについてあまり悩まない。記憶がないことも、たった一人でドローンのメンテナンスという不毛な仕事をしていることにも疑問をもたず淡々と暮らしている。ただ心の中に漠然とした喪失感や孤独感があって、それを埋めるためにガラクタを集め、ボブに話しかけている。

映画の序盤で、彼が小さな缶に花を植えてヴィカのために持ち帰るシーンがある。荒涼とした大地を見下ろす崖に腰掛けてちまちまとその花に水をやるジャックの姿はいじらしいが、ヴィカは汚染を恐れてその花をタワーから投げ捨ててしまう。その時のジャックの落胆とも悲しみともつかぬ表情が、彼の存在に深く根を張った悲哀をうま<表している。

宇宙船が墜落したとき、ジャックはテットの指示を無視して墜落地点を見に行<。好奇心という、これまた人間的な欲求に衝き動かされて。そこで彼は夢に現れた女性、ジュリアを救出する。彼女はタイタン探査船の乗員の一人で、本物のジャックの婚約者だった。彼が繰り返し見る夢は、ジャックが彼女にプロポーズしたときの記憶だった。

彼の行動を観察していた抵抗軍のリーダー、ビーチは、ジャック49号を協力者として取り込むことができるのではないかと考える。彼らはドローンを改造してテットに核爆弾を運ぶ予定だったが、そのためにはジャックの知識が必要だった。

ジュリアに乞われたジャックは墜落地点に戻ってフライト・レコーダーを回収する。その途上、エンパイア・ステート・ビルの廃墟に立ち寄ったジャックは、自分がそこでジュリアにプロポーズしたことを思い出す。

タワーに戻ったジャックは記憶が戻ったことをヴィカに説明しようとするが、彼女は聞き入れずテットに報告する。クローンの機能不全と判断したテットはヴィカを抹殺するが、ジャックはジュリアとともにバブルシップで逃走する。ドローンを振り切って砂漠地帯に不時着したジャックは、そこでついに自分が何者なのかを知る。彼が破壊したドローンを修理するために、ジャック52号が現れたのだ。

ジャック52号のバブルシップを奪ったジャック49号は、タワー52でヴィカ52号と出会う。ジャックはヴィカに一緒に地上に行こうと懇願するが、ヴィカはテットからの命令に従ってタワーに残るのだった。

ジャックはジュリアをつれて隠れ家に避難する。それはわずかに残った緑地の湖のほとりに作られた小屋で、レコードプレイヤーやレコード、本や置物といった遺物で居心地良くしつらえられている。ジュリアはジャックに、本物のジャックもいつか湖のそばに家を建てようと話していたことを教える。

翌朝、ジャックはジュリアとともに抵抗軍のもとに赴き、彼らを助けてドローンを改造するが、再びジャックを追ってきたドローンに襲撃され、改造ドローンを失ってしまう。ジャックは墜落した宇宙船から回収した人間を運ぶという口実で、核爆弾を隠したスリープポッドを乗せたバブルシップでテットに向かう。

テットに近づきながら、ジャックは宇宙船から回収したフライト・レコーダーを再生し、自分の、というかオリジナルのジャックの最期を知る。

タイタンに向かっていたオデッセイ号は探査のためにテットに近づくが、逆に捉えられて戻ることができなくなってしまう。司令官のジャックと操縦士のヴィカは、他の乗員のスリープポッドごと居住ユニットを切り離して彼らを逃す。墜落した宇宙船はこの居住ユニットで、サリーは地上のフライト・コントロールの指揮官だった。

オリジナル・ジャックをフラッシュバックしながら最後の謎が解き明かされるこのシーンはとてもよかった。テットとの通信モニターでは一人で現れるサリー(というかそのイメージ)だが、本物のサリーの背後にはコントロール・ルームの多くの技術者たちが映っているあたり、芸が細かい。この時ヴィカが撮った写真がタワーに飾られていたところもよくできてる。オリジナルのヴィカがジャックを慕っていたことも仄めかされている。クローンのヴィカにもなんとなく薄幸そうというか、寂しそうな雰囲気がつきまとってたんだが、それはたぶんオリジナルのヴィカのかなわぬ恋心のせいなんだろうな。

そしてついにテットの心臓部に入りこんだジャック。そこには目覚めを待つ無数のジャックとヴィカのクローンが保管されていた。あ、ちなみにエイリアンは出ません。この殺戮マシンは人工知能とか、そうした無機的な存在である。そんなテットの命令で回収したポッドを開けると、そこにはジュリアが―と思ったら、なんと現れたのは抵抗軍のリーダー、ビーチ。この時のモーガン・フリーマンのドヤ顔が痛快。あれ?でもジュリアがポットに入るシーンあったよね?いつの間に入れ替わった?

ジュリアのポッド以外はドローンに破壊されたので、ポッドはーつしかないと思っていたが、ジュリアのポッドはタワーに残してきたはず。実はジャックとヴィカのポッドは空だったので攻撃されずに残っていた、つまり墜落した宇宙船には無疵のポッドが二つあった、というのが真相らしい。

抵抗軍の基地に再び襲いかかるドローン群!だがあわやというところで機能を失って次々と墜落し、抵抗軍のメンバーが空を見上げると青空を背景に爆発するテットがあった。って、ここらへんはお約束通りですな。

そしてもうーつのポッドに入ったジュリアが目覚めたのはジャックの隠れ家だった。反乱軍の基地には彼らが救い出した美術品があったらしいことがちらっと映されるのだが、その中にワイエスの「クリスティーナの世界」があった。小児まひで足が不自由となった女性が、草原の中を腕だけで家を目指して這っている姿が描かれた印象的な絵で、ニューヨークの近代美術館の所蔵である。ジャックはジュリアのポッドにこの絵を残していた。クリスティーナのように力強く生きてほしいという祈りがあったのかも知れないが、ひょっとすると、自分も力のかぎり家を目指したのだというメッセージだったのではないかと思う。

そして3年後。湖のほとりで生活するジュリアのもとには幼い子供がいた。ある日、反乱軍のメンバーたちが彼女の元を訪れる。彼らと一緒にいるのはジャック52号だった。茫然とするジュリア。そしてジャックの声でナレーションが入る―「私はジャック・ハーパー。いま帰ってきた。」

このオチはちょっと評価がびみょうなところで、いくらクローンっても別人だし!とか、ヴィカ52号は放置なのか!とか、いろいろ突っ込みたくなる。でもバブルシップを失った時点でタワーに戻ることは不可能だったので(なにせ地上1000メートルだから…)、ヴィカを助けに行けなかったのはまあ仕方ないだろう。無理やりこじつけるとすると、ジャックの魂が49号から52号に乗り移ったってことでヨロシク。

あとね、ほかにもタワーがあってジャック&ヴィカがいっぱいいたはずなんだけど、そのクローンたちはー体…まあ、テットが爆発したときドローンが機能停止したように、タワーは崩れ、バブルシップも墜落したと考えるしかないかな。

最初に書いたように、この映画は登場人物がみんな淡々としていて、ビーチの副官のサイクス(GoTのジェイミー・ラニスター役の二枚目俳優が演じてる)がわずかに激しいところを見せるくらいである。自分が殺戮クローンと知ったジャックが「オレはなんてことを…!」て苦悩するようなことがあったら、あるいは、復讐を誓う抵抗軍のプロパガンダが描かれていたら、あるいは人の皮をかぶったトカゲ型エイリアンが出てきたら、ものすごく暑苦しい映画になったと思う。そしてアメリカ映画はそういう過剰さに陥りがちなんだが、この映画では、荒涼とした地球の廃墟としての美しさをあますところなく表現した映像と、俳優たちの抑制された演技とがよくマッチしている。
posted by bluegene at 15:30| Comment(1) | 映画
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Posted by 独眼竜政宗 dvd at 2016年07月07日 17:38
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